消費税増税の真相
民主党が地滑り的に大敗して、自民党も伸び悩み、消費税増税反対の口先政党ばかりがのさばって、日本がギリシア化するのが確定しようとしている様だが、消費税に関する悪意あるプロパガンダが、口先政党によって流布され、民意が捻じ曲げられようとしている処に、危険なものを感じる。
こういう口先政治家が大手を振る様になったら、いよいよ日本の沈没も本格化するのではなかろうか。失われた十年と、それに続く無意味な十年は、なだらかな沈没だったが、加速度が付いて、一直線にアジアの最貧国に向かうのだろうか。
消費税に関する、悪意のプロパガンダを2点程レビューしてみよう。
1)消費税増税分を負担するのは誰か?
流石に口先政党と雖も、最大の負担者が低所得者層であるとは言っていない。(聞いた人が、そう誤解する様なレトリックは多用しているが。)
元々低所得者層が消費税として納税する総額は大したものではないので、全部還付しても、大勢に影響無い。具体的にどう還付するかは明確になっていないが、菅総理が還付すると言っているんだから、消費税率を上げると、低所得者層の納税額は、還付のない現状より、かえって減ると予想される。
では、消費税増税分を最も負担するのは誰かというと、赤字法人・裏社会・非居住者という、現在納税していない(余り納税していないを含む)グループだと思われる。
日本は諸外国と異なり、黒字法人より赤字法人の方が多いという変な国である。無論赤字法人は、雇用増や景気回復等のプラス方向には全く貢献しない。おまけに赤字だから法人所得税も納税しない。しかし、公的サービスだけはちゃっかり受けるという、社会の御荷物である。
裏社会というのは、税務署が把握できていない金の流れである。近頃の例で云えば、日本相撲協会の中における野球賭博の金の流れなんかである。消費税以外の税は、裏経済に全く課税しない。麻薬取引代金に消費税が課されているかというと、そうではなさそうなので、消費税とて万能ではないが、裏社会の人とて、霞を食って生活している訳ではないので、飯も食えば、トイレットペーパも消費する。従って、捕捉率の問題はあるものの、裏経済から徴税している唯一の税が消費税である。先進国共通の悩みとして、表経済に対する裏経済の規模拡大がある。マルサが幾ら活躍しようとも、裏経済の規模が増大するのは止まらないだろう。自民党と公明党が築き上げた膨大な借金を、表経済だけで返済するのは大変だから、裏経済にも加わってもらおうというのが、消費税増税である。
非居住者と云うとイメージし難いかも知れないが、身近な例で云えば、外国人旅行者である。
日本人が海外旅行して、レストランで飯でも食えば、高額の消費税が課税される。それに対し、外国人旅行者が日本に来て消費行動をしても、課される消費税率は5%に過ぎない。大きな不公平がある。
日本の観光立国は、まだまだ不十分なので、外国人旅行者が納める消費税額は、税率を10%に上げたとしても、全然大した額ではない。
非居住者が注目されるのは、居住者の様な顔をした非居住者が増えているからである。滞日日数が年間の半分以下な人は、納税先を日本にする義務から解放される。従って、タックスヘブンと呼ばれる様な国に切替可能である。大企業の幹部等、海外へ出る日数の多い高額所得者は、所得税すら日本に納入しない(減らすを含む)事が可能である。あなたの上司が忙しく海外出張に飛び回っている様なら、既に税に関しては非居住者かもしれない。昔は、居住者の様な顔をした非居住者は、極一部の大金持ちだけに限られていたが、今や、大企業の部長クラスにまで広がって来ている。消費税は、こういう金持ち連中から確実に徴税できる唯一の課税手段である。
従って、消費税増税反対を叫ぶ口先政党は、口では低所得者の味方の様に言っているが、実は、赤字法人・裏社会・非居住者等の、非納税者(少額納税者を含む)の味方、ひいては、表や裏の金持ちの味方である事が判る。
2)消費税増税と法人税減税の関係
上述の様に、消費税増税分を負担するグループの一翼を担うのが赤字法人である事が明らかになった。赤字法人が納税した消費税で、黒字法人の法人税を減税しようとしている訳だから、口先政党の言っている事が、表面的には、嘘でない事が判る。しかし、法人全体として括った場合、納税総額が減る訳ではないので、消費税増税が、法人に味方するものと云う言い分は、真っ赤な嘘である。
消費税を増税して、法人税を減税するというのは、雇用増にも景気回復にも全く貢献せず、タックスヘブン状態にある赤字法人に担税してもらう事で、雇用増や景気回復に資する企業にテコ入れしようというものである事が判る。
赤字法人に課税する事は他にも意味がある。日本は新規起業数が、先進工業国の中で最も少ない国である。その代わり、赤字法人数は先進工業国中、ダントツで1番である。人間が生きて行く上で新陳代謝は不可欠であるが、新陳代謝は老化した細胞を捨てる事によって可能となる。老化した細胞を全て温存したままでの新陳代謝というのはあり得ない。国家とて同じで、新陳代謝は景気回復の重要な鍵である。
消費税を増税し、更に、贅沢品にはより高率の消費税を課する様にしない限り、日本は金持ちの天国で、中程度の所得者が一番税負担の重い国から脱却できない。
生活保護を受けながら、ベンツを乗り回している様な人にも、税負担して頂く事で、自民党と公明党が築き上げた世界一の借金を返済しよう。





